当校は中国国立上海中医薬大学の附属日本校として、
正式に認定された日本で唯一の中医学教育機関です

鍼灸学科

東洋医学を融合し、世界に通用する「国際鍼灸医師」を養成します。

鍼灸治療法においても、中薬(漢方薬)治療と同じく、「理・法・方・穴」といっ た一連の思考手順が必要です。「理」とは疾病の病因・病機、病位・病勢から「証」を弁ずることであり、「法」とは治療法則を導き出すことであり、「方」と は具体的に鍼法・灸法における補瀉をはじめとした手技の選定をすることです。そして最後の「穴」において、弁証に基づいたツボの選択と組み合せを行い、は じめて「本当の鍼灸治療」といえるのです。
本学科では、このような弁証論治に基づく高度な治療を行うことができる鍼灸師の養成を目的としています。

受講対象者
・医師 ・鍼灸師 ・獣医師 ・その他
学習内容
・中国医学史・中医基礎理論・中医診断学・経絡兪穴学・鍼灸学・(中国鍼灸手技・鍼灸治療学)・推拿学(推拿手技・推拿功法・推拿治療学)・中内科学・鍼灸治療学応用(※1)西洋医学基礎(解剖学・生理学)
取得可能な資格
・国際鍼灸医師ライセンス(国際鍼灸専門員)受験資格取得
※当校の教育は、日本の「はり師」「きゅう師」「按摩指圧マッサージ師」など、国家資格の養成教育ではありません。

学習内容・学習方法・流れ

■大学専科コース(前期課程)

鍼灸学科 1年次
(日本)
[通信学習]
・DVD教材
(講議)
・印刷テキスト
・報告課題

[セミナー授業]
中国医学史・中医基礎理論・中医診断学・経絡腧穴学
2年次
(日本)
中医診断学・経絡腧穴学・鍼灸学(中国鍼灸手技・鍼灸治療学)・推拿学(推拿手技・推拿功法・推拿治療学)・中医内科学・鍼灸治療学応用・(※1)西洋医学基礎(解剖学・生理学)
〔(※1)西洋医学基礎について〕
・医師、薬剤師、鍼灸師など医療系有資格者は免除。
・医療系資格を取得されていない方は、後期課程に進む場合に必修となります。
・前期課程のみの受講でもご希望の場合は受講可能です。
・受講のお手続はご入学の際、又は受講中でも随時受付致します。
・学費は追加で納付手続が必要となります。

■大学専科コース(後期課程)

教材について

■テキスト

科 目 頁 数 科 目 頁 数
中国医学史 750頁 中国鍼灸学 経絡腧穴学:140頁
中医基礎理論 221頁 鍼灸治療学:80頁
中医診断学 222頁 中医内科学 354頁
推拿学 298頁

■DVD教材

講義教材としてDVD教材を使用します。
上海本校の各課程の最も権威のある教授陣による講義を日本語で編集しております。
テキストとDVDを併用することにより、更に理解が深まり、教室で学ぶものと同じ効果が得られます。
テキスト配布と同時にDVD教材を配布し、以後定期的に配布いたします。

科 目 内 容 巻 数 時 間
中医基礎理論 「中医基礎理論緒論・陰陽五行学説」「臓象学説」 「経絡学説・病因」「発病原理・発病機序」 4巻 480分
中医診断学 「緒論・望診・聞診」「問診・切診」「八綱弁証・気血弁証」「臓腑弁証」「舌診」 5巻 540分
経絡腧穴学 /鍼灸治療学 「経絡腧穴学1」「経絡腧穴学2」「経絡腧穴学3」「鍼灸治療学」 4巻 480分
推 拿 学 「推拿基本手技」 1巻 60分
中医内科学 「緒論・各論1」「各論2」「各論3」 3巻 360分

■報告課題(全22回)
各科目2回から4回出題し、各学科2年間で22回の報告課題の提出が必要です。
出題と添削指導は専任教官により、日本語で行います。充実した内容で、これを解答していくことと、学習した内容の復習とにより深い理解が得られます。
学習を進めていく過程で、疑問や質問等がある場合は、FAX或いはEメールで随時受け付けています。

科 目 提出回数 科 目 提出回数
中国医学史 2回 鍼灸治療学 1回
中医基礎理論 4回 中医内科学 3回
中医診断学 4回 推拿学 2回
経絡兪穴学 3回 鍼灸治療学(応用) 3回

〔(※1)西洋医学基礎 (「(※1)西洋医学基礎について」参照)〕
・テキスト:解剖学・生理学各1冊
・報告課題:6回
教材配布一覧はこちら

卒業生のコメント

鍼灸科卒業 加納 馨一
鍼灸師 ・ 国際鍼灸医師(国際鍼灸専門員)

私は日本の大学で鍼灸を専攻し、卒業後に鍼灸整骨院で鍼灸師として務めてきました。中医学を体系的に学ぶ前までは、患者さんには主に西洋医学的根拠をもとに治療を行っていましたが、なかなか症状が改善されない場合がありました。臨床効果が上がらずに悩んだ末、奥深い中医学アプローチに関心を持ち始め、当校での入学を決意しました。2年間で中医学理論に基づく鍼灸治療法を体系的に学ぶことができました。とりわけ、四診による病症の診断方法、弁証にもとづく選経・選穴、臨床における補瀉技法などが実際の診療において治療効果を高める上で大いに役に立つと思います。ほんとうに当校に感謝しております。今後、当校で学んだ知識を日常の診療において活かしていき、また多くの知識を学び、より精進していきたいと思います。

鍼灸学科卒業 豊永 眞弥
獣医師・国際鍼灸医師(国際鍼灸専門員)・とよなが動物病院院長


動物病院を開業して24年目となり最近では人と同様、動物の世界でもアンチエイジング、リハビリや介護という言葉をよく耳にするようになりました。本来持っている自然治癒力をもっと引き出すことが出来ないかと中医学の考え方に興味を持つようになりました。
鍼灸学科での学習はじめ、国際鍼灸師(国際鍼灸専門員)の受験の機会を頂けたことは診療に幅を持たせることができ、障害を持つ我が子のリハビリの知識へ繋がり、特に子供に対しては10~20年後には何らかの結果を出せるよう、身を引き締めることが出来たとても有意義な経験となりました。勉強・試験期間中は患者様、そして家族やスタッフをはじめ様々な人達からの理解と協力を得ることが出来たこと、本当に感謝しております。今後もこれらの経験を生かしていきたいと思います。

中医学科・鍼灸学科卒業 川又 正之
医師 国際中医師(国際中医専門員)・国際鍼灸医師(国際鍼灸専門員) 梅の木中医学クリニック院長

「有効な漢方治療」

「第一回の国際中医師試験に合格して以来、老師について弁証論治の訓練を繰りかえしてきました。中医学の効果は確実にあります。
しかし無効な事もあり、教科書中医学での限界にぶちあたり、その後しばらく悶々としておりました。やがて中医学のみで治療している医師のもと実際の臨床研修をうけ、また中国の医案を読み、その処方を試すうちになんとか現状打破できるようになり、とうとう平成19年からは、西洋薬はほとんど使わず生薬のみで中医学を実践するようになりました。先達を知ればしる程まだまだ未熟を感じつつも、毎日古典をよんで楽しんでおります。」

鍼灸学科卒業 松久 榮治
鍼灸師 国際鍼灸医師ライセンス(国際鍼灸専門員)

「中医鍼灸を学んで」
「1997年、米国立衛生研究所の研究結果により『鍼治療が科学的に有効である』との声明が発表されたのを機に、世界中で鍼灸治療に対する信頼と必要性が高まる中、日本国内におきましても鍼灸治療に対する認識と需要が高まり、益々高度な知識と技術が要求されるようになりました。
そんな中、鍼灸学校の増設に伴い今後鍼灸師の増加が予想され、他との差別化を図る上でも本格的に中医学を学ばれることをお勧め致します。私自身中医学を学ばせていただきましたお陰で、独自の特色ある弁証配穴ができるのは言うまでもなく、多くの先生方とご縁をいただきました事、また上海での生活を体験できました事は人生の良き思い出であり、今も心の支えとなっております。」

中医学科卒業 梶村 英男
鍼灸師・国際中医師(国際中医専門員)梶村鍼灸整骨院院長


私は長年、西洋医学的鍼灸治療を実践しておりましたが、まれに奇跡とも思える劇的な治療効果に驚愕しました。しかし再現性が無く「まぐれ?」と、いらだちを募らせていました。再現性のある治療法を求めて、多くの講習会に参加しましたが、古典を徹底的に勉強する以外にないという結論に達し、当校で中医学を基礎から学ぶ決心をしました。当校のセミナーは充実していて、スタッフの手厚いサポートにより楽しく学ぶことができました。中国5千年の神髄に触れ「理・法・方・穴・術」を実践することで、以前は奇跡と思えた治療効果が再現性のあるものになってきました。日常診療において、どんな難病患者でも自信をもって治療することができるようになったのは、当校のお蔭だと本当に感謝しております。

鍼灸学科卒業・中医学科卒業 校條 均
獣医師・国際中医師(国際中医専門員)・国際鍼灸医師(国際鍼灸専門員)
・とよおか動物病院院長

私は動物病院を開業しており、以前から中医学を少しずつ学びながら日常の診療に鍼灸を取り入れていましたが、中医学全体を体系的に勉強していなかったため、大学専科コースへの入学を考えていた頃、「中医健康養生学講座」の案内が送られて来ました。資料を見た所、中医学の大まかな全体像を網羅した講座が短期間で受講できそうだったので早速申し込みました。内容は中医学の歴史から基礎、診断学、食養、推拿、刮痧などの治療までが大変分かりやすくまとめられており、受講して本当に良かったと思います。その後、私は大学専科コースの鍼灸学科に入学し、国際鍼灸医師ライセンス(国際鍼灸専門員)も取得しました。「中医健康養生学講座」を受講したおかげで難解な専科コースも取り組みやすく、更に幅広く学びたく思い、鍼灸学科を卒業した後、中医学科も卒業し、中医学の奥深さにますます魅力を感じさせられています。

 

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