近隣の歴史・文化財のご紹介

日本医学の源流、大阪北浜・道修町

その昔、大阪は日本の商業の中心地であるだけではなく、「医薬の町」としてもよく知られていました。
江戸時代、清国やオランダから入ってくる薬は一旦大阪の道修町(どしょうまち)に集められ、全国に流通していきました。
その関係で、武田薬品工業など日本を代表する大手製薬会社の多くは大阪・道修町を発症としています。
私たち上海中医薬大学附属日本校は、この日本の医薬の発祥・発展の地に立地しているため、周辺には医薬に関する多くの歴史・文化財が残されています。

文化財マップ
  • 史跡・重要文化財 適塾(てきじゅく)

    緒方洪庵の言景
    「医師というものは、
         
    とびきりの親切者以外は、
                 
    なるべきしごとではない」

    適塾(てきじゅく)は、蘭学者・医者として知られる緒方洪庵が江戸時代後期に大坂・船場に開いた蘭学の私塾。
    適塾における教育の中心は蘭書の会読でしたが、この予習のために塾生が使用した辞書がヅーフ辞書(長崎出島のオランダ商館長ヅーフがハルマの蘭仏辞書に拠って作成した蘭和辞書)であり、当時は極めて貴重で適塾にも一部しかなく、塾生はヅーフ部屋と呼ばれる部屋に詰めかけ、奪い合って使用したといいます。
    洪庵は優れた蘭学者・医学者であったばかりでなく、同時にみごとな教育者でした。
    これら適塾門下生には明治維新に向け激動の時代に身を捧げていった大村益次郎や橋本左内があり、また慶応義塾を創立し、教育の著作活動を通じて明治の日本人の意識の近代化に多大の貢献をなした福沢諭吉もいました。内務省の初代衛生局長として日本の衛生行政を確立していった長与専斎も適塾出身です。他にも戊辰戦争で敗れた大鳥圭介や高松凌雲、日本赤十字社の祖・佐野常民を輩出しています。

    • 史跡・重要文化財 適塾(てきじゅく)
    • 史跡・重要文化財 適塾(てきじゅく)
    • 史跡・重要文化財 適塾(てきじゅく)
    • 史跡・重要文化財 適塾(てきじゅく)
    • 史跡・重要文化財 適塾(てきじゅく)

    所在地

    〒541-0041
    大阪府大阪市中央区北浜3丁目3番8号

    TEL:
    06-6231-1970
    開館時間:
    10:00~16:00
    敷地面積:
    464平米 木造一部2階建て
    休館日:
    月曜日(国民の祝日の場合は開館)
    国民の祝日の翌日(土・日・祝日の場合は開館)
    年末年始(12月28日~1月4日)
  • 少彦名神社(すくなひこじんじゃ)

    道修町の神農さん

    神社は、日本の薬祖神である少彦名命(すくなひこなのみこと)とともに、中国で医薬の神様である神農氏(しんのうし)をお祀りしていることから、神農さんと親しまれています。
    祭神は薬・医療・温泉・国土開発・醸造・交易の神であるが、少彦名神社では、薬の神として健康増進、交易の神として商売繁盛の御神徳があるとされています。薬にゆかりのある祭神を祀っていることから、医薬業に携わる会社・関係者などの信仰を集めており、また、病気平癒・健康祈願や医薬業関連の資格試験合格を願う参詣者も多い。

    • 少彦名神社(すくなひこじんじゃ)
    • 少彦名神社(すくなひこじんじゃ)
    • 少彦名神社(すくなひこじんじゃ)

    所在地

    〒541-0045
    大阪市中央区道修町2丁目1番8号

    TEL:06-6231-6958

  • くすりの道修町資料館

    くすりの町、道修町の歴史・今がわかる、未来が見える資料館

    “神農さん”で親しまれている道修町の少彦名神社の地は、江戸時代、薬業仲間の寄合所(事務所)でした。
    そのため、およそ340年前からの文書が保存され、大塩平八郎の乱や、大阪の大空襲などの災禍からも免れ、現在まで伝えられてきました。
    1997(平成9)年、「道修町に関する諸資料を町全体で保存し、公開しよう」と神社の社務所ビルの3階にくすりの道修町資料館が開館されました。
    “ここへ来れば道修町がわかる”をコンセプトに、見応え十分の品々を展示しています。

    • くすりの道修町資料館
    • くすりの道修町資料館
    • くすりの道修町資料館
    • くすりの道修町資料館

    所在地

    〒541-0045
    大阪市中央区道修町2丁目1番8号
    少彦名神社社務所ビル3階

    TEL:
    06-6231-6958
    開館時間:
    10:00~16:00
    休館日:
    日曜日・祝日・8/13~16・12/28~1/4(土曜日は事前申込制)
    入館料:
    無料
  • 大阪天満宮

    学問・芸能の神様、天満(てんま)の天神さん

    大阪天満宮は「てんまのてんじんさん」との呼び名で親しまれている。創建は天暦3年(949)。社伝によると、昌泰4年(901)当時、右大臣をつとめた菅原道真(845-903)は朝廷の権力闘争に敗れ、太宰府へ左遷される途中、現在の天満宮の境内にある大将軍社に立ち寄って参拝した。道真の死後、そこに光り輝く松が生えたという話を村上天皇が聞いたため、大将軍社へ道真を祀ったのが始まりとされる。その後は、天満地域を守る氏神として、学問・芸能の神様として地域の人々や大阪商人たちの心のよりどころとなっています。
    毎年7月24日から25日にかけて行われる天神祭は日本三大祭、大阪三大夏祭りの一つとして知られています。

    • 大阪天満宮
    • 大阪天満宮
    • 大阪天満宮
    • 大阪天満宮

    所在地

    〒530-0041
    大阪市北区天神橋2丁目1番8号

    TEL:06-6353-0025

  • 大阪市中央公会堂

    中之島にある集合施設
    「大阪市中央公会堂」

    1918年に竣工して以来、長きにわたり中之島の景観にかかせない美しい建築物である「大阪市中央公会堂」。重要文化財でありながら、どなたでもご利用できる大変貴重な施設です。
    大阪市中央公会堂の時代をこえた建築美は、新たな感銘を呼び起こすとともに、文化・芸術・交流の場として利用されています。大阪市中央公会堂の地下一階にあるレストラン「中之島倶楽部」は創建当時の意匠がたくさん残り、現代とレトロが交錯する、懐かしくも新しい異空間です。

    • 大阪市中央公会堂
    • 大阪市中央公会堂

    所在地

    〒530-0005
    大阪市北区中之島1丁目1番27号

    TEL:
    06-6208-2002
    開館時間:
    9:30~21:30
    (予約受付時間は9:30~17:00まで)
    休館日:
    毎月第4火曜日(祝日の場合は直後の平日)
    12月28日から翌年1月4日